2015年7月18日土曜日

山の人の話

白山麓から、懐かしい人の写真が届きました。
白峰で二つ目のアパートに居たときの近所のおじさん、タロコサとうちゃんです。
彼は、太田谷の出作りで育ち、今年82才になると云うのに、今でもそこへほとんど毎日通っているそうです。
昔、通勤の途中に、オートバイで山に向かう姿をよく目にしました。
タロコサとうちゃんとシロベの山の地蔵さま
タロコサとうちゃんは、出作りにあったシロベの神様を林道縁に下ろすよう家人に頼まれたそうです

白峰では、石仏や地蔵さまの事を何故か神様と言います。
御神酒を供えお参りしてから背にした籠に担ぎました。 
移動したくない地蔵さまは、背負うと急に重くなると云います。
「重たないか」と訊くと
「行きたいでか、軽ぁ~るい」と言って、タロコサとうちゃんは林道まで担いで出たそうです。
こちらは、不動明王のようです。
シロベの山の神様は、白山ろく民俗資料館の企画展開催中は、資料館に安置されて
その後は、タロコサとうちゃんが制作中の祠に安置されて林道縁で行く人達を見守ります。
もう一体の不動様は、重さ70~80㎏あり、後日の宿題です。

山の地蔵さまは、峠や休場や難所に安置され、山の守り神として人々の祈りを受け、山で暮らす人々の心の拠り所でした。
近年、地蔵さまが盗難にあうことが多いとの事。
地蔵さまには、そこに居る訳があるのに・・・。
石仏たちは、今は居なくなった山の人たちの来し方を見守り続けてきました。
タロコサとうちゃんの神様を見る笑顔は、山で神様と一緒に暮らして来た人の思いが溢れています。

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