2015年12月23日水曜日

大霜の朝

内灘へ向かう朝、植物公園に近づくと白い景色が現れました。
外気温は1℃
木々と言わず、足元の草やコテージの屋根にまで、霜が降りてました。
夏に濃いピンク色の花をつけていたサルスベリの木も、凍てつくような佇まい・・・
中国原産の植物だから、寒さに強いのかと思ってましたが、中国といっても南西部で、南方系の植物だとか。つるつるとした樹皮は、裸ん坊のようで、尚更、寒そうに見えて来ます。

不思議に迷い込んだような風景も、柳田を過ぎる頃には消えていました。
内灘までは、2時間の道程。いつもの景色が広がっていました。

2015年12月20日日曜日

磨きもの

この季節になると老父母が、ふたりで仏壇の中の飾り物を磨いていました。
今年は、私が替わって磨きます。
仏壇から下ろした燭台など
実は、まだまだ残っていました。
そんなに汚れていないと思ったものの、磨き粉を拭うとタオルは真っ黒になりました。
毎朝のお勤めの跡がありました。 
ピカくらいに光ってるでしょうか・・・
ピカピカにと頑張って仕上げた飾り物・・・
飾る段になって、情けないことに元の位置に戻せなくなりました。
おそらくここと置いてみると、蝋燭の代わりと思われる豆電球の置き位置がなくなります。
調べてみると、飾り方は宗派によって異なるようで、飾り方にも意味があるようです。

磨いた手の跡をたどりながら、老父母の師走の1日を思いました。
母が戻ってからの仕事を残しておこう・・・気楽に終えたひとりの磨きものでした。



2015年12月8日火曜日

有明の月と

6時になってもまだまだ暗いこの季節
カーテンを開けると隣家の屋根越しに有明の月と金星が輝いて見えました。
金星を見つめるように輝く月
陰の部分も合わせて丸く空にありました。
夜空のほくろのような金星と二十六夜の月。 
群青色の空に輝く月と金星・・・美しいシーンに出逢えた嬉しい時間。
今日も1日、穏やかに過ごせるような、そんな心持ちになりました。

職場で、栂の木に光り輝く月やリボンを飾ってクリスマスツリーを準備しました。
今朝の月や金星のように光り輝くボールオーナメント・・・
引き継がれて来たのは、ちょっと大人の雰囲気のツリー。
遠い昔のささやかな夜を思い出していました。

2015年12月5日土曜日

朝の虹

降ったり止んだりの雨の道。晴れ間から日が射して、残りの紅葉を照らし、空に虹がかかっていました。
    Somewhere over the rainbow 
虹を見るとその歌が耳元に響きます。

きれいな虹をきれいに撮せなくて残念!!本当は、もっと綺麗な虹でした。
それでも、大きな虹の下には何か良いことが待っているような・・・
そんな気持ちで車を走らせる朝の道です。

2015年12月2日水曜日

霜の朝

12月に入り、いよいよカレンダーも一枚になりました。
車に乗ったら外気温は5℃・・・寒い朝です。途中、3℃になり、植物公園を過ぎる頃には1℃になりました。
ブルーベリー園では、霜が降りて真っ白です。
ブルーベリー摘みで賑わった園も静かに冬を迎えます。
足元の草に霜が降りて、金平糖のようです。
朝日に照らされて、やがて霜も溶けていきます。 降霜が嘘のような青空が広がりました。
見事な中庭は、創立50年を記念して作られたとか
配置図には、クラシバ(ソヨゴ)、カンフジ(アセビ)と地方名が書かれていました。
天気と気温の変動の激しい一日でした。
中庭では、真っ赤に色づいた紅葉が半分以上葉を落とし、木々には雪吊りが施され冬への準備万端です。

温度差についていけない人間は、マスクをつけて防衛あるのみ。
去年に比べて一層寒さを感じるのは、気温が低いからか1年重ねて抵抗力が落ちたからか・・・
いづれにしても、睡眠を充分に取って師走の日々を過ごしましょう。

2015年11月27日金曜日

白山麓から初雪の便り

昨日よりは暖かな朝だった出勤時、気温は7度・・・通勤路では5度になり、勤務先につく頃には3度になっていました。車から降りようとしたとき、フロントガラスを霰状のモノがたたきつけました。
雨と風と時折日の射すお天気の一日。
白山の麓から、初雪の画像が届きました。
初雪は、ふわふわの淡雪のようです。
ストーブの炎は、見ているだけで暖まりそう・・・
あっという間に過ぎて行った秋。
山眠る季節がやってきました。
スノーシューやかんじき、ながぐつで楽しむ静かな山を想いながら、冬の保存食の準備が始まります。

2015年11月19日木曜日

晩秋の鞍掛山ミステリーツアー Ⅲ


強風に木々が揺れる鞍掛山で見つけたもの。
鉄塔の下にいたイナゴ
山のイナゴは羽がなくて、里のイナゴは羽がある・・・???

アセビの花 ツツジ科
石川県では極めて珍しい植物だそうで、準絶滅危惧種となっています。
ヒイロタケ
同じような色合いの同じサルノコシカケ科の茸と云えばマスタケ。
白山麓ではマスゴケと言って、幼菌の頃は少し酸味のある珍味でした。
伐られた跡から、たくさん跡継ぎが生えてきました。
命を繋ぐ木々の強さ・・・面白くきれいな樹形 
雁皮の紅葉
葉っぱを触ると、ベルベットのよう。表裏に細かい毛が生えているようです。
石川県が北限
雁皮の花 ジンチョウゲ科 
                                                 撮影 T.Hamatani
ジンチョウゲに良く似ています。
撮影 T.Hamatani
天気予報を心配しながら出かけた鞍掛山。
台湾からのゲストと共に、歩いた道沿いには、返り花や赤い実の数々・・・。
自生の植物と地域の産業。加賀雁皮紙は、能美市の特産(今では一軒だけで作られているそうです。)ですが、雁皮が自生するこの地だからこその紙。
山を歩き、地域を再発見する・・・一粒で二度美味しい、今回もそんな時間を楽しむことが出来ました。

2015年11月17日火曜日

晩秋の鞍掛山ミステリーツアー Ⅱ

鞍掛山で見つけた植物たちの画像が届きました。
マキノスミレ スミレ科
ソヨゴ モチノキ科
冬青と書いてソヨゴ。赤い色を染めると云いますが、青く染まるのではと
思ってしまいます。 フクラシバ・クラシバとも・・・
タムシバ モクレン科
ツルアリドオシ アカネ科
(一両) 
ツルシキミの実 ミカン科
ツルシキミの花
ヤブコウジ ヤブコウジ(サクラソウ)科
(十両)
ユキグニミツバツツジ  ツツジ科
珍しくたくさんの赤い実をつけたソヨゴやヤブコウジ、ツルアリドオシ等々
可愛い実や花が迎えてくれました。
撮影 T.Hamatani

晩秋の鞍掛山ミステリーツアー

晩秋の山歩きは、春に歩いた小松の鞍掛山。
天気でコースを決めるので、当日までコースがわからないミステリーツアーとなりました。
予報では、午後から雨模様との事。山にあたる風の音が響く中、出発です。
第2駐車場に集合し、第一駐車場まで移動。案内板でコース確認。
鉄塔コースからは、遠くに宝達山が望めます。

とのおコースにある小獅子岩から福井県側の山を望む。
富士写ヶ岳が正面に、その隣は先月歩いた丈競山だそうです。
小屋前からの町並み
強い風が塵を払ってくれたように、すっきりと景色が見えました。
小屋の傍らのソヨゴ
たくさんの赤い実が賑やか!! 能登の柳田では「クラシバ」と言うそうです。
山頂からコースを確認
バリエーションに富んだコースを楽しめる鞍掛山です。
昼食後の下山コースは、水谷コースです。
下った鞍部は、鶴ヶ滝コースの分岐点。その先を登ります。
急斜面に植林された檜や杉の林の中を登山口に向かって下山です。
それにしてもこんな急斜面への植林、困難な作業に従事した人々を思います。
木々を揺らし、山全体が鳴り響いているような強い風の中、ソヨゴの可愛らしい赤い実や甘いタカノツメの香りに癒やされ、アセビや雁皮の木、アカガシ等々興味深い植物とも出逢いました。
案内して下さった西野さんやコースを知り尽くしたメンバーに感謝の一日です。
コース毎に、違う表情を見せる鞍掛山は、四季折々に楽しみたい加賀の山となりました。



2015年10月31日土曜日

てくてく上黒丸

先週に引き続き、珠洲市の上黒丸でのイベントに参加してきました。
旧上黒丸小中学校の駐車場に集合し、受付。今日は予報が芳しくないので、山頂まで400mの地点まで車で移動し頂上を目指します。白滝からの道との分岐を少し登ると宝立山山頂です。
宝立山(471m)山頂 市文化財黒峰の社叢
祠は、南山地区の人々が管理していますが、住所は輪島市町野町だそうです。
山頂分岐までは舗装道で、両脇はブナの林が続きます。

眼下に見える紅葉した森の中の一本道は、柳田に続く道。
今日は、この道からやって来ました。
斜面のブナ林
紅葉した林の中の道を歩きました。

黒峰大橋から眺めた紅葉 
輪島市町野町寺山に続く道が見えます。
秋の里山散策 ~紅葉の宝立山を歩く~ 
のチラシを見て、いつもの山歩きのようなザックを背負って歩きましたが、
一服時には主催者側の準備してくれた飲み物とお菓子をいただき、舗装された道をポールを使って集合場所に戻りました。
用意された弁当とけんちん汁の昼食をいただき、しばらく能登の活性化や地域興しなど意見交換のようなお話の後、スタッフの方が車で地域を案内して下さいました。
アエノコトを行っている築300年の家や築150年の家、茅葺きを瓦葺きにした大きな家や棚田、小さいながら静かできれいな若山ダム、吉ヶ池の古刹吉峰禅寺(臨済宗)・・・興味深い里山が広がります。
初体験のノルディックウォーキングも良いけれど、
ゆっくりと動植物や歴史探索の出来る自然観察ウォーキングを、来春には楽しもうと思いました。

2015年10月26日月曜日

上黒丸で染め体験

珠洲市上黒丸で、染めの作品展をしていると誘われて出かけました。
R249号線から県道40号線に入り、旧上黒丸小中学校を過ぎてすぐ右手に、会場の池ノ上家がありました。
四季時間@池ノ上さん家 -金津史佳テキスタイル作品展-
民家の中に、化学染料で染めた絹を使ってつくられた作品や版画の作品が展示されています。
猪被害の話を聞いて、作られた絹のイノシシ
悪いイノシシも何だか可愛らしく見えて来ます。
 
能登のぜんまい 
コゴミにも似てて美味しそう・・・
トカゲ?いろんな葉っぱを並べて形作られていました。
作品を見ていて、藤井肇さんの作品が思い出されました。
久々の染め体験
漆の木で木綿を染めます。
国指定重要文化財 黒丸家
近くには、国指定重要文化財の黒丸家住宅があります。
奥能登型の農家形式成立以前の形式をとどめた間取りを持ち、きわめて格調の高い建物で、建築年代は、元禄年間(1688~1704)まで遡ることのできる石川県下で最も古い民家だそうです。(石川県の国指定文化財より)
屋敷の裏手から煙りが上がり、前庭の干し物を取り込む人影が見えました。
染め上がったバンダナ
相変わらずのデザインですが、漆の色初体験です。
久々に友人と珠洲へドライブ。
展示作品や初体験の染めに感激する友人を傍目に、地域のまちおこしの苦労を垣間見る思いでした。
池ノ上家では、80才のおばあちゃんが作られた古代米に黒豆の入った餅をいただきました。
一緒に染めをしていた地元の男性は、てくてく上黒丸 と云うマップで地域を紹介して下さいました。
今は、宝立山が紅葉の最盛期だそうです。
マップの裏面には、総務省「過疎集落等自立再生対策事業」により作成しています。の記載。

ちょっとお洒落なマップを片手に、10地区に10の神社の残る上黒丸地区を歩いてみたくなりました。
来春、新緑のブナの頃、宝立山をてくてくと・・・

2015年10月25日日曜日

山を歩く ぐるっと丈競山 Ⅱ

ぐるっと丈競山。当日の花たち・・・
花の頃とは異なる姿の植物たちの写真です。
イワショウブ  ユリ科
クロヅル ニシキギ科
オクモミジハグマ キク科
花の終わった後でしょうか・・・
ササユリ ユリ科
薄い種が幾層にも重なって、やがて風に乗って・・・
シャクナゲ ツツジ科
来年は、たくさんの花が咲いてくれそうです。
晩秋の登山道は、姿を変えた花々を見ることが出来ます。
花が咲いて、種をつけ、種が飛んで・・・
そして来年の蕾をつけたもの
四季折々の植物との出逢いは、人の歩みを感じさせてくれます。
寒気の入る山で、明日の蕾は春へじっと我慢の長い時間が始まります。

撮影 T.Hamatani