2015年10月31日土曜日

てくてく上黒丸

先週に引き続き、珠洲市の上黒丸でのイベントに参加してきました。
旧上黒丸小中学校の駐車場に集合し、受付。今日は予報が芳しくないので、山頂まで400mの地点まで車で移動し頂上を目指します。白滝からの道との分岐を少し登ると宝立山山頂です。
宝立山(471m)山頂 市文化財黒峰の社叢
祠は、南山地区の人々が管理していますが、住所は輪島市町野町だそうです。
山頂分岐までは舗装道で、両脇はブナの林が続きます。

眼下に見える紅葉した森の中の一本道は、柳田に続く道。
今日は、この道からやって来ました。
斜面のブナ林
紅葉した林の中の道を歩きました。

黒峰大橋から眺めた紅葉 
輪島市町野町寺山に続く道が見えます。
秋の里山散策 ~紅葉の宝立山を歩く~ 
のチラシを見て、いつもの山歩きのようなザックを背負って歩きましたが、
一服時には主催者側の準備してくれた飲み物とお菓子をいただき、舗装された道をポールを使って集合場所に戻りました。
用意された弁当とけんちん汁の昼食をいただき、しばらく能登の活性化や地域興しなど意見交換のようなお話の後、スタッフの方が車で地域を案内して下さいました。
アエノコトを行っている築300年の家や築150年の家、茅葺きを瓦葺きにした大きな家や棚田、小さいながら静かできれいな若山ダム、吉ヶ池の古刹吉峰禅寺(臨済宗)・・・興味深い里山が広がります。
初体験のノルディックウォーキングも良いけれど、
ゆっくりと動植物や歴史探索の出来る自然観察ウォーキングを、来春には楽しもうと思いました。

2015年10月26日月曜日

上黒丸で染め体験

珠洲市上黒丸で、染めの作品展をしていると誘われて出かけました。
R249号線から県道40号線に入り、旧上黒丸小中学校を過ぎてすぐ右手に、会場の池ノ上家がありました。
四季時間@池ノ上さん家 -金津史佳テキスタイル作品展-
民家の中に、化学染料で染めた絹を使ってつくられた作品や版画の作品が展示されています。
猪被害の話を聞いて、作られた絹のイノシシ
悪いイノシシも何だか可愛らしく見えて来ます。
 
能登のぜんまい 
コゴミにも似てて美味しそう・・・
トカゲ?いろんな葉っぱを並べて形作られていました。
作品を見ていて、藤井肇さんの作品が思い出されました。
久々の染め体験
漆の木で木綿を染めます。
国指定重要文化財 黒丸家
近くには、国指定重要文化財の黒丸家住宅があります。
奥能登型の農家形式成立以前の形式をとどめた間取りを持ち、きわめて格調の高い建物で、建築年代は、元禄年間(1688~1704)まで遡ることのできる石川県下で最も古い民家だそうです。(石川県の国指定文化財より)
屋敷の裏手から煙りが上がり、前庭の干し物を取り込む人影が見えました。
染め上がったバンダナ
相変わらずのデザインですが、漆の色初体験です。
久々に友人と珠洲へドライブ。
展示作品や初体験の染めに感激する友人を傍目に、地域のまちおこしの苦労を垣間見る思いでした。
池ノ上家では、80才のおばあちゃんが作られた古代米に黒豆の入った餅をいただきました。
一緒に染めをしていた地元の男性は、てくてく上黒丸 と云うマップで地域を紹介して下さいました。
今は、宝立山が紅葉の最盛期だそうです。
マップの裏面には、総務省「過疎集落等自立再生対策事業」により作成しています。の記載。

ちょっとお洒落なマップを片手に、10地区に10の神社の残る上黒丸地区を歩いてみたくなりました。
来春、新緑のブナの頃、宝立山をてくてくと・・・

2015年10月25日日曜日

山を歩く ぐるっと丈競山 Ⅱ

ぐるっと丈競山。当日の花たち・・・
花の頃とは異なる姿の植物たちの写真です。
イワショウブ  ユリ科
クロヅル ニシキギ科
オクモミジハグマ キク科
花の終わった後でしょうか・・・
ササユリ ユリ科
薄い種が幾層にも重なって、やがて風に乗って・・・
シャクナゲ ツツジ科
来年は、たくさんの花が咲いてくれそうです。
晩秋の登山道は、姿を変えた花々を見ることが出来ます。
花が咲いて、種をつけ、種が飛んで・・・
そして来年の蕾をつけたもの
四季折々の植物との出逢いは、人の歩みを感じさせてくれます。
寒気の入る山で、明日の蕾は春へじっと我慢の長い時間が始まります。

撮影 T.Hamatani

山を歩く ぐるっと丈競山

晩秋の山歩きは、福井の丈競山。
初めての登山道、メンバーの方々からの情報を参考にしてコースを決めました。
暦の上では『霜降』。霜は降らないでしょうが、雨は振り続けなければ良しとしようと覚悟の土曜日です。
左は、じょんころ新道の登山口。
ここへ下りてきます。
 
長い林道は、きれいな沢沿いに続いています。
甌穴を作って滝が美しい!
 
何度か沢を渡り、いよいよ急な登りとなります。
登山道沿いに、クリタケ 
浄法寺青少年旅行村からの道と合流し、木々の間から南丈競山が見えます。
山上の小屋が帽子のようです。
 
浄法寺山頂上 
浄法寺山から見た南丈競山
南丈競山から見た北丈競山や富士写ヶ岳方面
心配していた半日傘マークの予報は、幸いにも良い方に外れて、上々のお天気の中、
冠新道を登り、じょんから新道を下山しました。
どちらも急坂の登山道は、紅葉の落ち葉をカサカサと踏みながらの楽しい山歩きです。
南丈競山でのランチタイムも下山後の豆乳ソフトタイムも、いつものように美味しく楽しい時間でした。
温泉で汗を流して高速に乗ったら、どしゃ降りの雨。
今日の天気に感謝し、心地良い山歩きの時間を振り返りながら帰路につきました。

2015年10月19日月曜日

のとじま手まつり2015

能登島へ行ってきました。
橋の手前の駐車場で、白山麓からやってくる知人と合流し、1台の車で海に架かる橋を渡ります。
七尾の喫茶店で見た「のて」と書かれたチラシは・・・
『島のクラフトマーケット のとじま手まつり2015』の案内でした。
可愛い風車のある能登島家族旅行村 Weランドが会場です。
水族館近くの駐車場に車を駐めて、バスで会場に向かいます。 
会場の芝生広場には、小さなテントが100張り以上並び、全国から集まった手仕事の作家たちの作品が並べられていました。ガラス・陶芸・木工・雑貨・染め織り・・・etc.
          
飲食テントもたくさん並んでいます。
ちょうどお昼時。能登島の民宿の飾り寿司と銀宝の天ぷらを買って、何だろうと気になった「バーニャカウダ」も追加。テントの下のテーブルでランチタイム。
バーニャカウダは、カップの下にソースがあり、実はアンチョビだったのかもしれませんが、ちょっと「いしる」のような味がしました。
銀宝は、穴子のような形の魚だそうです。
涼しげな女性二人のお店。今の季節限定のアップルパイと珈琲を注文。 
コーヒーを入れる様子に見とれてしまいました。
Cafe gene(カフェ ジーン)のスタッフの方
食後の美味しい珈琲を楽しみ、再度、マップを片手に出店ブースを見て歩きました。
予想以上の暑さに閉口しながらも、全てのテントを覗いて品定めです。

遠く穏やかな七尾湾を望む能登島が、いつもにも増して賑やかでたくさんの人で溢れていました。
若い人達と島の人達の活気を感じたイベント。
来年も来られたらいいなと思いながら島をあとにしました。

バーニャカウダとは・・・
 《「バーニャ」はソース、「カウダ」は熱いの 意》イタリア北部、ピエモンテ州の料理。オリーブ油にニンニクやアンチョビーなどを加えて温めたソースに、野菜やパンなどをつけ、フォンデュスタイルで食べるもの。(コトバンクより)  
とありますが、残念ながらソースは冷めていましたし、底にあったので、今一つ味わえなくて残念。でも、野菜もパンも美味しかったのでした!!

2015年10月16日金曜日

三日月

海沿いの道を車を走らせた夕刻、西の空に三日月が輝いていました。

刻々と色を変える海と空・・・
白く空を切り取って、眉月、蛾眉、弓張月

「春三日月にはお酒がよく入り、秋三日月ではお酒がこぼれる」
季節によって変わる月の傾きの違いを興じた古の人たち。
今宵の月は、お酒がこぼれてしまいそう・・・。

やがてオレンジ色からブルーグレイのグラデーションは、漆黒一色となり
月は海に沈んでいきます。

2015年10月15日木曜日

ハートの形の・・・

先日、草刈りの後、道沿いで見つけた小さな花。
花の形や実の付き方がナス科の植物のような雰囲気です。
あなたの名前は・・・?
花びらがクルンと反っていたら、ヒヨドリジョウゴの花にも似てるような・・・
花を見ながら、ブドウを食べていたら・・・
ハートの形のブドウが・・・。
ワインなどにも使われるピオーネと云う品種です。
双子の実がくっついて、こんな可愛い実になったのでしょうか。 

食べてしまうのが勿体なくて、しばらく眺めて、可愛い花と記念撮影です。
ゆったりと心和む時間が流れていきました。

2015年10月11日日曜日

竹田の里へ

丈競山の登山口までの時間を計るために、坂井市丸岡町まで出かけてきました。
三連休の間の日とあって、能登へ向かう反対車線は、徐々に車の数が増えていきます。
北陸道も、いつもに比べ車の数が多いように思えました。
金津ICから8号線に入り、途中から県道10号線で竹田に向かいます。
道は、竹田川に沿って遡り、竹田の里へ。
今は、珍しい薪を背負って本を読む二宮金次郎の像 
丸岡中学校竹田分校、竹田小学校と校門に記されていました。
中学校と小学校が同じ敷地にあるのか、同じ校舎を使っているのか、校舎は改築中のようでした。
集落を抜けると山中方面からの国道364号線と交差する山口交差点があり、龍ヶ鼻ダム方面へ直進します。ダムまで1.7㎞。趣のある家並みの中を道が続きます。  
龍ヶ鼻ダム湖
登山口の手前にあるじょんころ広場
左手道の先に、じょんころ新道の登山口があります。
冠新道は、1時間ほど林道を歩いた先から、浄法寺山への登山口になります。
それにしても「じょんころ」ってどんな意味があるのでしょうか。地域には、じょんころ音頭なるものもあるようですが、不思議で面白い名前です。
道路の吹きつけした壁に岩菊が・・・ 
登山口と登山口までの所用時間を確認し、遅い朝食も兼ねて、有名な油揚屋さんに立ち寄りました。訪れる度に店は大きくなり、来客で溢れています。早めだったので、豆腐カツバーガーなるものをテイクアウト。
豆腐カツバーガー 
淡泊な豆腐カツと濃いめのドレッシングとパンとの相性抜群でした。
小腹ごしらえをして、温泉も下見??し、来た道を戻ります。
道沿いには、蕎麦の花が満開です。
北陸自動車道を遠く望む蕎麦畑
蕎麦の花を撮影しながら車を進めると、何だか曰くありそうな祠を見つけました。
丸岡町指定文化財(史跡)てんのう堂は、後に継体天皇となる男大迹王(おほどおう)ゆかりの地だそうで、大和よりの使者と会見した場所と伝えられていると説明に書かれています。 
若狭では水を東大寺の若狭井に送る儀式があり、越前では第26代継体天皇となる王が育った地があり、地方にあって中央と深い繋がりのある土地だった事が伺えます。
古い土地の持つ歴史を感じながら、来た道を戻りました。

2015年10月1日木曜日

山を歩く 秋の鳴谷山 Ⅳ

鳴谷山の風景とお話が届きました。
歩き始めは、霧の林を行きます。
頂上近くの登山道の丸い石、オーソコーツァイト
斜面にも丸い石 
雲が切れて顔を出した御前ヶ峰と大汝
少し色づき始めた木々

大きな天然杉
石が転がりつけた痕が芸術的な模様となって残ります・・・
三段になって流れる滝
鳴谷山の頂上近くの丸い石。昔、河原だったのですかと初田さんに訊かれました。
「1億三千万年前は河原でした。それが岩(礫岩)になり、地殻変動で隆起して山になり、長い年月をかけて風化して再び礫になったものです」
礫は珪酸(結晶化すれば水晶)が主成分で、非常に硬く風化しにくいのです。
この礫は「茶碗石」と云って、昔(昭和30年代)、手取川の河原に流出しているものを拾って売っていました。2、3ヶ月に一度、業者がトラックで買いに来ました。5~12㎝位の大きさで、角のない丸いものが売れました。形がいびつなものや、角の尖った石は、はねられました。
私も拾って小遣いにしました。私たちは「もったい石」とも呼んでいました。お金になるもったいない石の意味だと思います。
この石は硬いため、陶石を砕くためのボールミルに使われていたのです。
石の故郷は天山山系とも言われ、現在の日本海辺りに堆積したいものが再び水に運ばれて、白山周辺に二次堆積したと考えられています。
大陸と陸続きだった事を物語る生き証人のようなもののようです。

お話・撮影 I.Yamaguchi


鳴谷山の登山道沿いの丸い石は、自らの遠い昔を語り、ちょっと昔の腕白たちのことも語ってくれました。