ある日、かんじきを作る「ブチの木」とは、何の木だろうと云う話になりました。
その木を初めて教えてもらった時、まだ葉は開いていなかったのですが、木の肌は、クロモジと全く同じ感じ。なるほど言い得て妙とは、このことで、緑色に黒いブチがところどころに付いているように見えます。
その後、源八山荘主の助言で、クマヤナギではないかと思い当たりました。
クマヤナギ クロウメモドキ科のつる性落葉低木 |
職場の方のお父さんの手作りかんじき ブチの木(クマヤナギ)と麻縄で作られています。 |
若い頃は、木の肌もクロモジにうり二つ |
少し太くなると黒みを帯びてきます。 黒っぽい木肌で「クマ」、柳に似た葉なので、「ヤナギ」 で「クマヤナギ」と名づけられたとか・・・ |
白峰のかんじき コサの健司さん手作りは、根曲り竹で作られています。 |
この形のかんじきは初めて見たと言われました。能登の山間では白山麓ほどの積雪量もなく、白峰のような形のかんじきを履いて急斜面を歩く猟をすることもないので、平たいかんじきで充分だったのでしょう。
又、立山かんじきのようにツメが必要な程の雪質でもなかったとの事でした。
土地が道具を作りあげます。
能登の山間地のかんじきは、この地の素材でこの地ならではの形で作られた、この地で必要な道具でした。
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