道路案内に従って、藤の瀬集落へ。山沿いの集落では、黄金色の稲を刈り、稲架にかける作業が行われていました。
目指す甌穴群は、河川敷にあるので川に沿って車を走らせました。
そのうちに、能登町の設置した立派な看板が。
県の紹介ページには、小さな滝があるとありましたが、どこにも見当たらず・・・。そこで町に問い合わせると、道を山側に曲がる川に沿って行くと橋があり、そこから下流を眺めれば河床にポットホールを見る事が出来ると丁寧に教えてくれました。
教えてもらった橋から川をのぞき込むと、河床がそれらしい雰囲気です。
指定地域は、藤の瀬川河原約600mの区間で、そのあたりの河床は、洗濯板のように削られ、大小の穴がたくさん空いています。長い時間をかけて浸食された河床の風景は、のどかな農村の秋色に溶け込んでいました。
藤の瀬一帯には、新生代新第三紀中新世の柳田累層に属するほぼ均質な軽石凝灰岩層が広く分布しており、ここを流れる上町川の増水時に上流から運搬されてきた円礫が、均質でやや脆い岩盤表面の凹凸部にはまりこんで、凹部中で回転運動をする際、岩盤を浸食して大小さまざまな壷状の穴(甌穴)を形成した。
下流部の大小10余りの滝とともに、河川の栄力により浸食作用の代表例として、学術的に貴重であるだけでなく、教育上も極めて大切な資料である。
昭和60年「石川県の文化財」より
県指定天然記念物 昭和56年7月3日指定
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