2015年4月8日水曜日

海岸沿いの百合

能登の内浦の海岸線は、先月歩いた外浦とは全く趣の異なる景色です。
室井さんがその魅力に惹かれる木郎古道と同じ凝灰岩が、海岸を形作ります。
水墨画にありそうな・・・
凝灰岩の大きな岩に松が生え、干潮の波瀬には春の海草アオサ。
3月に入ると、山にいてもアオサの粕汁が無性に食べたくなったものでした。
夏には、甥がテングサやモゾコ(もずく)を採ってくるのもこの海です。
凝灰岩の岩場に芽を出したオニユリ
海岸の岩場を伝って行くと、上方にオニユリがたくさん咲いていました。
派手なオレンジ色に黒っぽいブチの入った花びらが反り返り、ササユリの華奢な姿とは異なり力強い印象。鬼と名づけられる所以でしょうか。
凝灰岩の岩に咲く、懐かしいオレンジ色の百合。
時を経ると、記憶の中の景色も違った色に見えて、何度でも美しい故郷がありました。


オニユリ  ユリ科                                                  
 茎は、1~2mになり暗紫色、若いときには白毛がある。葉のわきに黒紫色の珠芽(ムカゴ)がつく。
コオニユリには、珠芽がつかない。                    山と渓谷社 『日本の野草』より


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