2015年10月1日木曜日

山を歩く 秋の鳴谷山 Ⅳ

鳴谷山の風景とお話が届きました。
歩き始めは、霧の林を行きます。
頂上近くの登山道の丸い石、オーソコーツァイト
斜面にも丸い石 
雲が切れて顔を出した御前ヶ峰と大汝
少し色づき始めた木々

大きな天然杉
石が転がりつけた痕が芸術的な模様となって残ります・・・
三段になって流れる滝
鳴谷山の頂上近くの丸い石。昔、河原だったのですかと初田さんに訊かれました。
「1億三千万年前は河原でした。それが岩(礫岩)になり、地殻変動で隆起して山になり、長い年月をかけて風化して再び礫になったものです」
礫は珪酸(結晶化すれば水晶)が主成分で、非常に硬く風化しにくいのです。
この礫は「茶碗石」と云って、昔(昭和30年代)、手取川の河原に流出しているものを拾って売っていました。2、3ヶ月に一度、業者がトラックで買いに来ました。5~12㎝位の大きさで、角のない丸いものが売れました。形がいびつなものや、角の尖った石は、はねられました。
私も拾って小遣いにしました。私たちは「もったい石」とも呼んでいました。お金になるもったいない石の意味だと思います。
この石は硬いため、陶石を砕くためのボールミルに使われていたのです。
石の故郷は天山山系とも言われ、現在の日本海辺りに堆積したいものが再び水に運ばれて、白山周辺に二次堆積したと考えられています。
大陸と陸続きだった事を物語る生き証人のようなもののようです。

お話・撮影 I.Yamaguchi


鳴谷山の登山道沿いの丸い石は、自らの遠い昔を語り、ちょっと昔の腕白たちのことも語ってくれました。

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