2015年9月3日木曜日

白山麓の花便り 長月

白山麓から長月の花便りが届きました。
何だか天気も動物も植物も、人間社会と同じようなチグハグ加減のようなんだとか・・・
されど咲く花は美しい。
ママコナ  ゴマノハグサ科
ママコ なんて不思議な名前は・・・、花唇の白い隆起を米粒に見立てて
飯子菜と名づけられたとか、種を米粒に見立てたとか諸説あるようです。
イネ科やカヤツリグサ科の植物の根元に寄生する半寄生の一年草だそうですが、
花の季節に歩いていないからか、白山では、ミヤマママコナを余り見かけなくなりました。
タムラソウ  キク科
オオシラヒゲソウ  ユキノシタ科
ウメバチソウと葉っぱも良く似た仲間同士。
白山の伝説では、見てはいけないと云われていた鏡を覗いた青年が白いヒゲの老人となって
岩になったとか・・・浦島太郎や鶴の恩返し等々、昔話に良く似たケースがあります。
可憐な花々に初めて出逢った日、レンズの中で見つめた時、そして自然の造形美に感動し、
花々はひっそりとそこに在り、心癒やしてくれます。

次の季節も出逢えますように・・・。

2015年9月2日水曜日

秋色の景色から

暑い!暑い!と毎日のように言っていた夏は、気がつけばあっという間に過ぎ去って、9月になりました。
稲が黄金色に色づき、刈り取りの頃を迎えています。
田圃の傍の湿地などで、よくガマを目にします。
白山麓の中宮温泉の受付のおじさんは、このガマの葉を刈り取り、ボイラー室で乾燥させたモノをくださいました。ガマで編むタビノ(白峰ではそう言っていました)の中宮式の編み方を調べに行った事から、その翌年の秋に初めて乾燥させたガマの葉を貰ったのでした。
1人には多すぎるガマを使って、大ぶりの篭を作りました。
手業が廃れていくのは、材料の調達に手間暇がかかるのが原因の一つでもありますが、使用する側の価値観も多いに影響しているのだと感じます。
たくさんのガマの穂を眺めながら、中宮のおばあさんたちの緻密で美しい篭が思い出されました。

ちくわのようなガマの穂。昔の蒲鉾は竹輪に似たものだったそうで、ガマに因んだ名前が付けられたようですが、江戸時代には、板にのせて蒸したものが蒲鉾と云われ、元祖蒲鉾は、竹輪と云う名前になったとか・・・ややこしい・・・。

因幡の白ウサギのお話では、赤くただれた白ウサギの身体を大国主命が真水で洗って、ガマの穂で拭いてやったように記憶しているのですが、漢方では、ガマの花粉は利尿や止血剤になるとか・・・
昔話の中に薬草としてのガマが記され、蒲鉾、蒲焼き、蒲団等々、
私たちの暮らしのすぐ傍にあったガマは、今ではちょっと遠くなりつつ秋色の景色の中にありました。

2015年8月25日火曜日

暑気払い楽ちん山歩き 「祖母谷温泉へ」Ⅳ

欅平ビジターセンター横から、パノラマ展望台(標高858m)への登り口があります。
阿曽原・黒部ダムへ向かう水平道への登り口でもあります。
ビジターセンターで登山道の様子や距離、展望台までの時間などを尋ねました。
曰く「とても急な登りで、繋がるものがないから、足を滑らせたら危ない道」だとの事でした。
結局4人で行ってみることになりました。
ビジター横の登り口
  タニソバ  タデ科 
振り向けば、結構急な登山道です。
クサアジサイ  ユキノシタ科
向こう側に斜面に付きだしの木道があり、通行止めの看板の前に人がいて、
これから先の道の事などを話してくれました。
展望台からの景色
この方向に知人が往復した唐松岳が・・・晴れていたら見えるようです。
エレベーターの運行時間等々の案内
展望台でお喋りをしていて気づいた張り紙に唖然!
エレベーターがある??? そんな話をしていたら、「着いたぞぉ」と言う雄叫びが・・・
エレベーターを使ったツアーの客が次々と登ってきました。
足元に可愛い花 名前は・・・
賑やかになってきそうなので、下山開始。ツアー会社の名札をつけた人達の最後尾に、先ほどの分岐地点にいた男性が・・・。どうやらガイドさんのようです。
平均時間より早く登れたと話すと空荷だからだと軽くあしらわれました。
地元の山に精通した人のようでしたが・・・。

エレベーターは、関西電力施設内の竪坑エレベータで、施設内を体験するツアーが行われていたのでした。
整備された道や大げさな梯子が不思議でしたが、皆で何となく納得して下山しました。

暑気払い楽ちん山歩き 「祖母谷温泉へ」Ⅲ

祖母谷川沿いの花々
エゾアジサイ  ユキノシタ科
オオカニコウモリ  キク科
テンニンソウ  シソ科
クロバナヒキオコシ  シソ科
ハギ  マメ科
チョウジギク  キク科
ミゾホウズキ  ゴマノハグサ科
ツリフネソウ  ツリフネソウ科  
ゲンノショウコ  フウロソウ科
祖母谷川の向こう側は、水墨画の風景のようです。
切り立った岩山に刻まれた谷沿いには、まだ雪が残っていました。茶色の枯れ枝などに覆われた雪は、ちょうどティラミスのよう・・・
小雨模様の道沿いでたくさんの花々に出逢い、ゆっくりとした時間を楽しんだ山旅でした。

撮影 T.Hamatani

暑気払い楽ちん山歩き 「祖母谷温泉へ」Ⅱ

楽ちん山歩き点描。
猿飛峡から欅平に戻る道 
「危ないぞ」と云う看板とともに、ヘルメットが準備されていました。
オレンジ色のヘルメットを被って、祖母谷温泉への道を歩きました。
祖母谷地獄の河原では、掘り起こして川の水で温度を調節して、
即席の野天風呂を楽しみました。勿論、男性軍です・・・
祖母谷の河原で・・・
祖父谷に流れる水と違って少し白く白濁していて、魚はいません。
祖母谷の上段の白馬岳への道は、土砂崩れで寸断されていました。
登山者が少ないからか、そのままになっています。
祖母谷温泉を後にして、下り勾配の長いトンネル         撮影 AS
帰りのトロッコ電車の車中で・・・。
賑やかな大人の遠足です。
眼下の景色を楽しみながら、宇奈月駅に向かいます。
小雨模様の道は、所々で送湯管から湯が漏れて、道路に白い結晶が出来ていました。
硫黄の匂いの漂う祖母谷川沿いの道は、水平道だと教えられていたのですが、緩い上り勾配。
秘湯を目指す楽ちん山歩き・・・鄙びた山小屋の温泉を存分に楽しみました。

撮影 T.Hamatani

暑気払い楽ちん山歩き 「祖母谷温泉へ」 Ⅰ

暑い8月、楽ちん山歩きを楽しんできました。場所は、黒部の秘湯祖母谷温泉。
ふと開いた山歩きの雑誌で見た山小屋は、以前知り合いからここの温泉に入る為だけに行く人がいるのだと聞いたことのある小屋でした。
宇奈月駅の地図で行き先を確認。
祖母谷温泉も良いけれど・・・次は
                 湖面橋                     
特別名勝 特別天然記念物 「猿飛峡」
終点の欅平駅から20分程河原へ下ります。
最後に長いトンネルを抜けると川の向こうに
祖母谷温泉の小屋が見えました。
小屋に到着後、女性入浴中の札の下がる内湯に入りました。
湯気でレンズがあっという間に曇り、秘湯の雰囲気が漂います。
夕食です。昆布締めのお刺身も揚げたてのコロッケも
そして、ぜんまいの煮物もとても美味しく、ビールがすすみました。
何度も入った露天風呂。
女性用は、周りを覆った小屋の中に湯ノ花の浮く湯船があります。
 
祖母谷温泉に到着後は、源泉付近や唐松岳登山口あたりまで散策。
登山口辺りで下山して来た女性二人に出逢いました。
唐松岳の小屋を6時に出発し、歩きづめで16時過ぎに到着されたとの事。今日は、祖母谷温泉泊です。
件の知り合いは、8月に入って、祖母谷温泉から唐松岳を往復したのだとか。
今回出逢った女性二人や霧の中の登山道を歩く知人たちの力強さには到底太刀打ち出来ない・・・
私たちは、温泉三昧の暑気払い楽ちん山歩きの二日間でした。

2015年8月8日土曜日

白山の花便りⅣ  私の好きな・・・

花の白山。
久しぶりの花にも出逢いました。
アラシグサ  ユキノシタ科  観光新道
アラシグサが好きと話しながら、ズダヤクシュとアラシグサを間違った6月。
観光新道の上部で、地味目な姿を見つける事が出来ました。まだ蕾でしょうか。
アラシグサ  ユキノシタ科  別山道
別山道の咲いているアラシグサを送っていただきました。小さくて可愛いです。
姿に似合わぬ名前は、牧野富太郎がつけたと記憶していたのですが、勘違い???
クロトウヒレン  キク科  観光新道
クロトウヒレンの藤色がかったピンクがきれいです。
チョウジギク  キク科  南竜野営場
チョウジギクは、ビロードのような白い花柄が可愛い・・・でも、別名クマギクとか 
イワイチョウ  ミツガシワ科  南竜湿原
フリルのような波打つ花びらが清楚で大好きな花です。
ハクサンイチゲ  キンポウゲ科  天池
Anemone narcissiflora var.  japonica
種小名は、「スイセン属Narcissusに似た花の」と云う意味でリンネの命名。
水仙・・・ナルキッソス(ギリシャ神話の美少年)・・・
ハクサンイチゲにナルキッソスを繋げてしまって、大好きな花となりました。
勝手に解釈して持った花の印象は、違っていてもずっと持ち続けてしまいます。
和名の由来や名前の響き等々、高山に咲く花々にはたくさんの物語がまだまだありそうです。